小線源治療の流れと実際

実際の治療は、どのように行われますか?

本治療の適応と判断された方には、治療の2週間前に来院していただき、外来にて治療のためのプレプランニングを行います。すなわち尿道にカテーテルを挿入して、治療時と同じ体位をとり、放射線治療医と協力しながら経直腸エコーを用いて前立腺の形態を3次元的に解析してコンピューターに取り込みます。このデータをもとにI-125シード線源の配置および使用線源数を決定します。

2週間後に線源が届きますのでそれにあわせて入院していただき翌日に治療を行います。
治療は下半身麻酔をかけた上で超音波の画像をみながら会陰部から筒状の針を刺入し (図3)、その針を通してヨウ素(I-125)シード線源を挿入します(図4および5) 。症例によって異なりますが、全部で50~150個ほどのシード線源が前立腺内に留置されることになります。治療の翌日に挿入された線源の状態を確認するためCTスキャンを行い、こののち尿道カテーテルを抜去します。その後は、ご自分で排尿していただくようになり、退院となります。退院後は普通の日常生活を送っていただくことが可能です。外部照射を併用する場合は、約1ヶ月後から外来通院で開始いたします。小線源治療に外部照射を併用する場合、特別な照射装置やテクニックが必要になるわけではありません。なぜなら外部照射を併用する場合の最重要ポイントは小線源治療のクオリティだからです。したがって前職の滋賀医大同様、私の治療を希望して来院される多くである遠方からの患者さんは居住区近くの外部照射施設を紹介して、小線源治療後そちらで外部照射をおこなっていただくようにこちらで手配をいたします(照射回数や照射方法については滋賀医大当時と同様、小生が正確に決定し、依頼します)。